感動的な山の絶景の撮影は、スマホに比べて圧倒的に画質が良い、一眼レフカメラが最適。
しかし、カメラはデリケートで、登山では特に、取扱いに注意が必要です。
登山で一眼レフを利用するならではのグッズ・テクニックをご紹介致します。
一眼レフのメリット
■登山で一眼レフを携行するメリット
一眼レフはファインダーを覗いて、鏡(レフ)を通したレンズから入る光景を、ダイレクトに見る事が出来ます。つまり、自分の目で見た山の景色を、ありのまま写真にすることが出来るのです。カメラの性能を左右するのが「イメージセンサー」です。一眼レフには、大きなサイズが搭載され、鮮やかな色彩を記録する実力は、どんなカメラよりも優れています。液晶無しでも撮影できるので、バッテリーの持ちも良く、登山では大きなメリットになります。また、一眼レフはレンズ交換で、様々な対象を撮影できます。レンズのバリエーションも多く発売されていて、撮影する対象に合わせて、こだわりの写真を撮ることができます。
※イメージセンサー レンズを通った光をキャッチする、カメラで最も重要な箇所
- センサーサイズが大きいから性能が良い
- 鏡(レフ)を通して直感的な写真が撮れる
- 液晶をオフにしても撮影できるので、バッテリーの持ちが良い
- レンズの交換で対象に適した写真を撮れる
登山に一眼レフを持って行く時の注意点
■平地とは違う環境
一眼レフを登山に持って行くのは注意が必要です。登山中は足元が不安定で、転倒の際、カメラを破損する可能性が有ります。常にカメラを体の前や、ザックの中など、安全な位置に置き、取り扱いに注意しましょう。そうすることで、落下による衝撃、水没、気温の変化などからカメラを守る事が出来ます。カメラを安全に携行する為には、登山に携行するアクセサリーを揃える準備や、重いカメラを取り扱う知識が必要です。バランスを崩して落下、沢に水没、気温の低下で結露など、登山ではカメラを破損する原因に常に晒されます。正しい取り扱いを覚えることで、大事なカメラを安全に持ち運べます。
- 山では足元が不安定。カメラの落下に注意する。
- 重い一眼レフを山で取り扱う知識や、携行するアクセサリーを揃える事が必要
■重さがネック
一眼レフは 高性能になるほど重くなります。レンズやカメラバックなどを合わせると、全部で5kgを超える事も有るので、軽量化が大切です。一眼レフを持たなかったら、簡単に登れていた山でも、一眼レフを携行するとハードな山登りになります。
綺麗な景色や、動物などを撮影する時にも、重さは大切なポイントです。シャッターチャンスは長く待ってくれません。慣れていない、重量のある一眼レフだと、シャッターチャンスを逃す事が有ります。 綺麗な写真を撮るには、素早くカメラを構える必要が有ります。重い一眼レフは取り出しにくく、扱いにくいので不利になるのです。
最初はトレーニングを積みましょう。初めての一眼レフを選ぶときは、取り回し易いように軽さを重視すべきです。軽い一眼レフで経験を積めば、重いカメラを扱う実力がつきます。
- 高性能になるほど重くなる
- 重さに慣れていないと、手間取ってシャッターチャンスを逃してしまう
- 軽い一眼レフから経験を積む
■カメラ無しでも登れる山へ行く
購入した一眼レフを、初めて登山に使う時は、山の難易度を下げましょう。一眼レフの重量は重く、普段よりも登山自体に体力や時間が必要になるからです。撮影にも時間が必要です。慣れないうちは、カメラを取り出し、セットするだけでもスムーズに出来ません。自然と、山にいる時間が長くなり、いつもより長時間の登山になります。最初は、登り慣れた山がベストです。一眼レフを携行すれば、それまで見えなかった景色が見えて来ます。自分のホームグラウンドを、再発見する喜びが味わえるでしょう。
- 山での一眼レフの携行は、体力と時間に余裕を持つ/li>
一眼レフ初心者が登山に持って行くべきカメラ
■ミラーレスが便利
初めて登山用の一眼レフを購入するなら、ミラーレスカメラがお薦めです。ミラーレスカメラは、一眼レフに比べて軽量。カメラの内部にミラーが無いので、コンパクトに作られています。液晶ファインダーを通して撮影するので、失敗が少ないのもメリットです。更に、現在ではイメージセンサーの違いは有りません。機種によっては、一眼レフと同じサイズのイメージセンサーを搭載しているので、ミラーレスでもこだわりの撮影ができるのです。ミラーレスカメラの紹介
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ソニー α6500
手ぶれ補正が良く、コンパクトなボディが登山に最適。 -
オリンパス OM-D E-M10シリーズ
手ぶれ補正が良く、失敗が少ないので入門機として最適
■入門機とレンズセット
一眼レフカメラには、「入門機」と呼ばれる製品があります。登山に一眼レフを持って行く経験が無いのであれば、入門機から始めることがベストです。入門機でも機能は充実しています。一番の特徴は分かり易い事です。ハイエンドな機種では省略されている、専門的なカメラの設定や、使い方が使用説明書で解説されています。自分の実力を上げるには、最適の一眼レフです。万が一、壊しても、価格はハイエンドな機種に比べて安いので、損害が少ないのもメリットです。入門機にはレンズキットがお勧めです。一眼レフはレンズとボディの相性があり、レンズキットなら、バランスの取れたカメラと、レンズのセットで販売されています。まずはこのキットを山に携行し、使いこなせるようになりましょう。
各メーカーの入門機紹介
- ペンタックス K-70シリーズ
防塵防滴でマイナス10度の環境でも撮影できるアウトドア一眼レフ - キャノン EOS kissシリーズ
一眼レフの入門機として使いやすい機能が特徴
■登山に使えるレンズ
一眼レフの最大のメリットは、「レンズの交換ができる」ことです。撮る対象に合わせてレンズを変更すれば、より表現の幅が広がります。例えば、広大な景色を取りたいなら広角レンズ、遠くの動物などを取りたいなら望遠レンズ、高山植物を接写したいならズームレンズや単焦点レンズが最適です。登山中にレンズを交換するのは、注意が必要です。レンズを落としてしまったたり、カメラ本体を傷つけてしまう可能性があります。レンズはカメラの本体よりも、デリケートです。もし、レンズとボディの隙間にゴミが入ってしまうと、破損の原因になります。慣れないうちは、登山中のレンズ交換をしない方が安全です。初心者はレンズ交換が必要無い、ズームレンズをセットしておきます。キットレンズについているような、広角や望遠、接写まで一通りこなす事ができるレンズで、交換の必要性が少くなります。
- レンズ交換をしない
- ズームレンズを利用する
※広角レンズ
広い範囲を撮影できるレンズです。広大な山の景色を撮影するには最適です。
※ズームレンズ
1本で広角な景色から、人物を対象とした写真まで、幅広く対応できる万能なレンズです。
※単焦点レンズ
高山植物などを接写して取る場合など、より明るく背景をぼかした写真を撮ることができます。
一眼レフを登山に使うときのアクセサリー
■専用ザックやホルスター
一眼レフをザックから取り出して、構えて、写真を撮るのには時間をとられます。その間に、シャッターチャンスを逃してしまう事も有ります。良い写真を撮るには、一眼レフを取り出しやすい所にセットして置く必要があります。ザックや専用ホルスターを装備すれば、シャッターチャンスを逃さずに、撮影できます。一眼レフを登山で使う為の道具はいくつか紹介します。登山で一眼レフを使う為の装備
■三脚は登山用かミニ三脚
高品質な写真を撮る時、三脚は必需品です。重い一眼レフに耐える三脚なら、転倒してレンズが破損する危険が少なく、安心。登山に適した三脚を選びましょう。一般的な一眼レフ用の三脚は重く、登山向きではありません。登山用の三脚や、ミニ三脚がお勧めです。
三脚
- 登山用三脚
高価ですが軽量な素材で作られていて、登山に適しています。 - ミニ三脚
高さが無い代わりに、コンパクトで耐荷重もしっかりしています。
まとめ
- 一眼レフは重さに注意
- 山の中では常に一眼レフを体の前や、ザックの中など、安全な位置に置く
- 一眼レフを専用ホルスターに装着すると素早く撮影出来る
- 最初はミラーレスか入門機で経験を積む