登山ではなるべく荷物を少なくするのが鉄則です。あれもこれも持っていくことはできませんので、本当に使える道具を選びましょう。機能が優れていて、山の楽しさや、快適さを増してくれる、便利グッズを紹介します。
登山前に準備しておくと便利なグッズ
登山の準備はチェックリストを作ると簡単です。あれこれ持って行こうとせず、必要な物、有ると便利な物、山によって持って行くものに分けましょう。ここでは、登山前にあったら便利なグッズを紹介します。
■利用頻度の高い物の取り出しを楽にするサコッシュ
紐付きの小型バック、サコッシュは薄くて軽量。頻繁に利用する物を入れておくと便利です。リュックからの取り出しは時間がかかるので、財布やスマホ等の利用頻度が高い物はサコッシュに収納すると時短になります。他にも、コンパクトカメラや行動食など、軽くて頻繁に使う物を収納でき、普段の生活でも利用可能です。
●カリマー treck carry sacoche
特徴
イギリス発祥のアウトドアブランド「カリマー」のサコッシュです。タフで使い勝手が良く、85gと軽量な「サコッシュの完成形」。登山だけでなく普段使いにも便利なグッズです。
■スマホは大切!カバーとモバイルバッテリー
スマホは登山では重要なグッズです。登山道に迷った時や、気象を調べるとき、いざというときの連絡ツールとして、常に使える状態にしておきたいもの。しかし、山奥になればなるほど、電波が弱くなり、それを拾おうと余計なバッテリーを消費してしまいます。モバイルバッテリーは重いですが、スマホを多用することが予想される場合、いざというときの連絡が取れるように持参すると良いです。
●モバイルバッテリー ソーラー
特徴
25000mAhの大容量バッテリーです。フル充電状態で、スマホを数回充電することが可能で、万が一の時の為にソーラーチャージャーが付いているのが安心。LEDライトがついているのも登山では便利です。
●スマートウォッチ
特徴
スマホを落下させないためには、リュックに入れっぱなしにしておくのが一番です。そして、重要なメールや着信はスマートウォッチに転送することで安心。登山に集中するには、このような便利グッズを使うのが良いでしょう。他にも、心拍数をチェックしたり、遠隔シャッターを押したり、睡眠の質を計測してくれる機能が有るので便利です。
■スマホのバッテリーを温存する
山行の記録として、スマホの写真や動画は効果的です。最近のスマホカメラは画質も良く、普通に使うには満足する映像を撮影できます。準備段階から動画や静止画を撮影しておけば、後で見返す際に良い思い出になるでしょう。しかし、スマホのバッテリーは、緊急時の連絡用として温存したいところ、そこで、メインの撮影はコンデジやアクションカメラにすると良いでしょう。
●アクションカメラ APEMAN
特徴
4000円以下の格安なアクションカメラです。値段の割に機能は十分で、ハウジングもついているので、壊れたり水没する心配がありません。
●スマホカメラ用広角レンズ
特徴
広大な山の景色をカメラに収めようとすれば、どうしても全てを1枚に入れることは難しくなります。そこで広角レンズがあれば良いのですが、レンズ交換できる一眼レフでない限り難しい所。これは、スマホのカメラを広角にできる、クリップ式の便利なレンズです。
登山中に役立つ便利グッズ
登山中はなるべく軽くしたい荷物ですが、あると便利なグッズは持っていきたい所です。快適で登山の楽しさを増してくれるアイテムは、一度使うとやめられなくなるでしょう。
■休憩時の快適さをグレードアップする簡易座布団とチェア
休憩時に腰を下ろすとき、簡易座布団やチェアがあると快適です。大きめの岩に直接座るよりも、体を休めることができ、リラックスできます。山頂を目指して歩き続けるのだけが登山ではありません。休憩時に山の自然を感じるのも登山の醍醐味です。休憩の質を高めてくれるこれらのグッズは、一度使うとやめられなくなります。
●携帯座布団 マジックマウンテン ナノテックシットマット
特徴
44gと軽量で折り畳みできる携帯座布団です。休憩時に使うことで、どこでも腰を下ろすことが可能です。お尻が痛くならず、濡れていても問題ありません。軽すぎて、風に飛ばされないように工夫する必要があります。
●アウトドアチェア
特徴
アルミ合金で軽量、ケース付きで900gと軽く、休憩時に重宝します。折り畳み式でコンパクトになり、最大負荷も140kgまで耐えるので、体を預けてリラックスできるでしょう。
■水は大切!ハイドレーションと浄水濾過器
登山で水分を持っていくのは当然ですが、ペットボトルよりも便利な方法があります。ハイドレーションのウォーターキャリーを使えば、給水の度にペットボトルを探す手間がなくなります。氷を入れておけば、熱い夏の登山でも、冷えた水を飲むことができるでしょう。
●ハイドレーション OUTDOORMASTER
特徴
1.5、2、3リットルからサイズを選択でき、登山で使う水を運ぶのに最適です。中で分割されているので、水が揺れて余計な慣性が付くのを防いでいます。
●携帯用浄水ろ過器
特徴
コンパクトなアウトドア用の浄水ろ過器です。活性炭粒子とフィルターで水をろ過することで、水中の寄生虫などを取り除くことができます。登山中の給水ポイントの水を飲むのが不安という人に最適です。泥水を真水にするような製品ではありませんが、万が一の時の備えとしても安心な便利グッズです。
■便利グッズの代表!ナイフとビクトリノックスは所有感で選ぶ
十徳ナイフはかさ張り、重いので登山ではあまりお勧めできません。しかし、ビクトリノックスはコンパクトで、使いたい機能があるものを選ぶと良いです。料理や何かを切る時に、ワインや缶詰を開けるときに便利です。
●ビクトリノックス レンジャーウッド
特徴
長めの木製ハンドルが美しく、カッコイイ製品です。ナイフ部分もロックできるので、料理などにとても使いやすくなっています。
●OPINEL ナイフ
特徴
ナイフだけで良いなら、定番のナイフがOPINELです。刃を出してひねればロックされるので安全。持ちやすいグリップに、美しいシルエットが所有感を満足させてくれます。刃を研ぐことが前提のナイフですので、手入れして長く使えば、より愛着が湧くでしょう。
■吸収力が高く乾燥するタオルは必需品レベル
汗をそのままにしておくと、気化熱で体温が奪われてしまい危険です。夏でも登山では高所に行くほど気温が下がるので、体が冷えて低体温症になる可能性があります。対処法は、汗を吸い取って乾燥させることです。インナーの素材だけでなく、タオルにも吸水性が良く、すぐに乾く素材を使うと便利です。
●給水速乾タオル
特徴
超極細の繊維で、吸水性が普通のタオルより優れています。乾くのも早いので、登山中に出た汗を吸い取るのに適しています。収納袋が付いているので、リュックに入れておきたいタオルです。
■あったら安心!簡易トイレ
「いざとなったら、そこら辺に・・」は登山ではマナー違反です。登山に出発する前に済ませて置ければいいですが、体調によっては携帯用の簡易トイレが活躍する場面になるでしょう。
●緊急簡易トイレ 凝固剤入り10回分
特徴
水がなくても使える、凝固剤入りの簡易トイレです。2重の袋でにおいをシャットアウトするので、登山用に持っていくと安心できます。
●5年保証 ウエットティッシュ
特徴
簡易トイレと一緒に持っていきたいのがウエットティッシュです。3層構造フィルムで長期保存ができるので、いざ使うときに乾燥して使えないということを防ぐことができます。
■ゲイターは小石が入り込むストレスから解放してくれる
小石が足首から靴の中に入ると、非常に歩きにくく煩わしいものです。休憩時に靴を脱いで、小石を取り出せば良いのですが、それが何度も繰り返すと時間のロスにつながります。特に、ローカットの登山靴を履いている場合、小石が侵入してくる確率は高くなります。靴の中を気持ちよく維持するには、ゲイターを装着しておくと便利です。
●登山用ゲイター
特徴
撥水性と通気性の良い素材を使っているので、蒸れが少なく雨で靴が濡れることも防いでくれます。
■ホイッスルは団体行動の時便利
静けさが魅力の登山では、ホイッスルは必要ないと感じるかもしれません。しかし、団体行動時など、誰かに合図する場合は重宝します。また、熊に出会ったときや、道に迷って誰かに発見してほしい時、大きな音を出し続けるにはホイッスルのような道具があると便利です。
●高デシベルホイッスル
特徴
双筐体共鳴原理により、軽くふいても遠くまで音が届きます。ストラップ付ですので、リュックのどこかにつけておけば、いざというときに便利です。
●キャプテンスタッグ 熊鈴&ホイッスル
特徴
熊鈴付のホイッスルです。クマに対しては、こちらの存在をアピールすることが一番の対処法ですので、ホイッスルと合わせれば熊に出会ってしまった時も対処できます。
■ポイズンリムーバーは肌が弱い人におすすめ
蜂などの虫に刺されたり、草にかぶれてしまった時など、ポイズンリムーバーがあれば便利です。口で吸いだすよりも強力で、効果的。体に毒が残ったまま登山をするのは、気になってしまうものです。特に肌が弱い人にとって、必需品ともいえます。
●セーフティライフ ポイズンリムーバー
特徴
コンパクトで軽量なので、かさ張らないのが魅力のポイズンリムーバーです。ソフトケース付きで、消毒液、ばんそうこう、ガーゼも一緒に収納できます。
●ファーストエイドキット
特徴
ポイズンリムーバーを含めた、応急処置のセットです。400gの重量がありますが、応急処置に必要なものはそろっていますので、持っていれば安心できます。
■日焼け対策!腕カバーと登山グローブ
肌を長時間露出させていると、日焼けします。重度になるとヤケドのような症状になり、肌の弱い人はシミが長く残ることも有ります。なるべく肌の露出は避けましょう。暑い日は手や腕を露出したくなりますが、日差しが強い場合は腕カバーなどでガードしたほうがむしろ涼しいです。
●エジンド 腕カバー
特徴
日差しから腕を守り、通気性があり冷感素材で作られています。肌を出すよりも、このような商品でガードするほうが良いでしょう。
●ザノースフェイス シンプルトレッカーズグローブ
特徴
ストレッチ性があり、フィット感に優れたグローブです。転倒した時や、岩や木を掴んで進む時など、このようなグローブがあると便利です。
宿泊・食事の便利グッズ
山での宿泊・食事は、大きな楽しみのひとつです。最高の時間を過ごすためにも、便利グッズで最高の空間にしましょう。
■ライトは雰囲気を演出してくれる
夜はヘッドライトがあれば、十分な明るさを確保できます。しかし、ムードにやや欠けるのも事実です。ランプがあれば全体的に照らしてくれるので、穏やかな夜を演出してくれるでしょう。
●ソーラーパフ
特徴
ヨットのセイル生地がもたらす、やわらかい光が特徴的な、ソーラー充電式ライトです。軽く、水に強いので、持ち運びに便利。フル充電で10時間ほど使用可能です。
●アイリスオーヤマ ヘッドライト
特徴
宿泊する予定がなくても、ヘッドライトはリュックに入れておきます。万が一、明るいうちに帰れなくなったりしたとき、これがないと暗闇でなにもできなくなります。保険のためにもヘッドライトは必需品です。
■山で最高の一杯を!コーヒーバネット
山での食事は格別のものですが、コーヒーも数段美味しくなります。コーヒーバネットを使えば、インスタントではないコーヒーを入れることも可能。あえて手間をかけることで、コーヒーはより美味しくなります。山で最高の1杯を飲みましょう。
●ユニフレーム コーヒーバネット
特徴
薄くなるので、場所をとらないコイルのようなコーヒーバネットです。
●パール金属 コーヒーミル
特徴
豆からひくことで、コーヒーの香りを楽しめます。山でここまでやるから、とても贅沢で味わい深い一杯になります。
■エマージェンシーシートは寒かった時の保険に
防寒の不足で、夜に寒くて寝られない時、エマージェンシーシートが有れば、かさ張らず、役立ちます。
●ソル ヒートシート
特徴
体から放射する体温の90%を保持してくれる、緊急用のシートです。折りたためばポケットティッシュほどの大きさなので、場所を取りません。万が一の時には、このような製品が低体温症から身を守ってくれます。
●ライペン ビバークツェルト・ソロ
特徴
マグカップに入る大きさのポンチョです。緊急用の防寒として活躍しれくれます。頭を出すことができるので、寒くてたまらない時は、これをかぶって行動できます。
■コンプレッションバックは寝袋をコンパクトにしてくれる
寝袋をしまうのは、少しコツが必要です。時間もかかってしまい、朝早く出発したいときはもどかしいもの。コンプレッションバックがあれば、簡単に寝袋を圧縮できるので便利です。
●シートゥサミット コンプレッションサック
特徴
膨らみやすい寝袋やダウンなどのアウターを、簡単確実にコンパクトにする事ができます。
■耳栓は必需品
テントや山小屋で宿泊者のイビキがうるさくて眠れない場合が有ります。あらかじめ耳栓を持って行きましょう。ぐっすりと眠ることが出来て、次の日のエネルギーになります。
●水洗い可能な防音効果の高い耳栓
特徴
横向きに寝ても使える、繰り返し使用可能な耳栓です。使い捨てに比べて、やや価格は高いですが、その価値は十分にある耳栓です。ケース付きなので、リュックの一部に引っ掛けておけば取り出しやすく、ヒモでつながっているので無くしにくいのも便利です。
登山後に便利なグッズ
登山は終わった後が面倒なことが多いです。体は疲れているし、横になって眠りたい気持ちになるでしょう。あらかじめ準備しておけば、その面倒くささから解放されます。
■ゴミ袋と防水バッグは必需品
ゴミは必ず出て来るものです。ゴミ袋は必ず携帯し、ゴミを散らかさないようにしましょう。後で分別するのも面倒ですので、子袋で分けておくと便利です。ゴミ袋は汚れものや洗濯するものを入れる袋にもなります。いくつかの防水バッグを持っていけば、それらを混ぜずに分けておけるので、登山後の洗濯やゴミ出しが楽になります。
●ゴミシェルター
特徴
汚れが付きにくく、丸洗いできるので、何度も繰り返し使えるゴミ袋です。入口を折り曲げて圧縮できるので、匂いが漏れにくく、サイズもコンパクトになります。
●防水スタッフバッグ
特徴
使いやすい3つのサイズが嬉しい、防水バッグです。着替えやタオルなどを入れるのにちょうど良く、リュック内をごちゃまぜにしない便利グッズです。
■登山靴を洗うブラシがあれば家に帰ってからが楽
登山靴は使用後、洗いましょう。汚れを落とすことで、愛着が湧き、長く使うことが出来ます。帰ってからブラシを出して洗うよりも、山から下りた所で洗う方が楽です。ブラシなどを用意しておきましょう。車や登山口に置いておくだけでもかまいません。水とブラシで汚れを落とし、ゴミ袋などに入れておけば、帰りは汚れていない靴を履いて帰ることが出来ます。
●靴洗いブラシ
特徴
クルマや登山口に置いておけば、残った水などで登山靴をガシガシ洗ってしまいましょう。
■筋肉痛対策のグッズを忘れずに
筋肉痛対策も忘れたくないポイントです。次の日階段も登れないぐらいの状態だと、何もできなくなってしまうでしょう。そこで、筋肉痛対策のサプリを飲んだり、マッサージグッズでコリをほぐしておきます。お風呂や温泉でも、水につかって冷やすことで、筋肉痛をやわらげることができます。シップなどを張っておけば、次の日に効果が出ているはずです。
●マッサージボール
特徴
凝り固まった筋肉をほぐす、筋膜リリースを行うためのマッサージボールです。登山で激しく使われた脚の筋肉を、このボールに乗ってほぐすことで、筋肉痛をやわらげることができます。
●ふくらはぎサポーター
特徴
脚にたまった疲労と血流をサポートしてくれるのが、ふくらはぎサポーターです。筋肉のサポートもしてくれるので、筋肉痛で動けない時にも便利なグッズです。
まとめ
- 思わぬグッズが登山を快適にしてくれる
- 常にリュックに入れておきたい便利グッズ